はじめまして。“でしゃばる”校正者です。
- hiramekey
- 2022年6月16日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年12月28日

この度「個人向け校正・添削サービス hiraku」を始めることにしました。
記念すべき1記事目。
何を書こうかと迷いましたが、
まずは私がこのサービスを始めるに至った経緯について綴りたいと思います。
ライターから校正者へ
私は大学卒業後10年以上、ライターとして旅行雑誌を制作していました。
社員10名程度の小さな会社に所属していたため、
企画からアポイント、取材、執筆、校正までほぼ全部やる状況。
雑誌づくりの一連の業務に関わることができたのは、
今となっては幸運だったと言えますが、当時は苦手な仕事もありました。
アポイントを取るのとか。取材のスケジュール調整とか。
そのたくさんの業務の中で、とくに好きだったのが校正でした。
ライターなのに、書くことよりも修正する方が好きだったんです(笑)
初校は赤字だらけなのですが、再校、三校、色校と修正を重ねて
だんだん記事が美しく整っていく過程は、見ていてとても気持ちがよくて。
集中してもくもくと仕事をすることも、
なんだか職人のようでかっこいいと思っていました。
同じ会社で勤続11年が過ぎたころ、
「もうここでの仕事はやりきったな」という思いが突然湧いて、
好きだった校正をメインでできる方向へと進むことを決めました。
「校正者」の立ち位置とは
長く勤めた会社を辞めて、校正者の道へ進むことを決めた私。
初めに入社したのは、新聞の校閲を行う会社です。
深夜帯の勤務が体に合わず3か月で辞めてしまいましたが、
とても貴重な経験でした。
校閲の仕事は誤字脱字を修正することはもちろん、
事実でないことが書かれていないか、
書いてあることに矛盾がないか、
読む人を傷つける表現がないか。
より細かいところまでチェックします。
無数の情報があふれているこの時代にあって、
正確で誤解を生まない、誰もが理解しやすい文章を届けることがいかに大切か。
文章を世に送り出すということは、
非常に責任が重いのだと実感させられる現場でした。
そして、この職場で感じたことがもう一つ。
それは校閲者が記事を書いた人よりも下の立場である(ように感じた)こと。
記者の方に矛盾を指摘すると、すごく嫌な顔をされるんですよね・・・笑
(もちろん全員ではありません)
制作の仕事をしてきて、何度か耳にしたことがあります。
ライター・記者はゼロからイチを生み出す仕事。
校正者は既にあるものをチェックするだけだから、仕事の価値としては低いのだと。
また校正者は必要以上に口出しをしてはいけないということも。
最初にそれを聞いた時は、校正者として仕事をしていく以上、
でしゃばらないように気を付けようと思いました。
しかし。それができたのは最初だけでした。
わたしだからできること
新聞校閲の仕事の次は、校正専門会社へ入社しました。
社長がとても自由で、
面白そうなことは何でもやってみようというタイプの方でした。
私がライターあがりであることを伝えていたため、
校正のみではなくリライトが必要な案件やライティングの仕事もちらほら。
そういう仕事をしているうちに、
ただ校正するだけではなく、伝わりにくい、意味が分かりにくい文章に対しては指摘というか「こうしてはどうですか?」と提案するようになっていきました。
クライアントからダメだと言われることもなかったし、
提案したままに採用してもらえることもありました。
決して、それで調子に乗ったわけではありません(笑)
「書いた人へのリスペクトを忘れない」
私はそんな校正者でありたいと思います。
ただ同時に、
書いた人の想いが読み手にきちんと伝わらなければ意味がないとも思っています。
そういうわけで、長くなりましたが、
これから“でしゃばる”校正者として「伝えたい」方のサポートをしていく所存です。


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